カルロス・ゴーン経営を語る 著 カルロス・ゴーン フィリップ・リエス

ベストセラー本ですよね。今更という気もしましたが、読みました。この本は日本で最も有名になった外国人経営者カルロス・ゴーンの生い立ちから日産CEOになり、日産を再建するまでの過程を描いたインタビューをまとめたものです。前半が日産にくる以前の話で、後半が日産を再建する具体的な物語が描かれていたが、この本の面白いところは前半ではないかという気がする。彼はブラジル生まれレバノン育ちで、ブラジルを離れてからずっとマイノリティとして育ってきた。自分の経営者としての資質をマイノリティであることを理由の一つとしてあげている。とても賢い人らしく、小さい頃の話も詳細に記憶されていて、特に感心するのは、小さい頃の環境に対して、どのような環境であったか分析評価をとても的確にしているのに関心した。おそらくどの文化、社会でもマイノリティとして、外部から眺める視点をもっていたのだなあ。個人的にはレバノンの文化を初めてきいたので、興味深かった。この文章に関しても、外部の文化から見てどこが特徴的なのか非常に分かりやすく伝えていると思う。賢くて誠実な印象の文章でした。一押し☆

カルロス・ゴーン経営を語る (日経ビジネス人文庫)

カルロス・ゴーン経営を語る (日経ビジネス人文庫)