家族を容れるハコ 家族を超えるハコ 著:上野千鶴子

nLDKという住宅形態ができて以後、日本の家族のあり方の変容に住宅が追いついていないのでは?という問いに対して社会学者の上野千鶴子が各業界の著名人と対談論を集めた本。
上野千鶴子の論旨はどの対談でも一貫していて、日本で近代的な家族という概念ができて以来、住宅は家族を容れるハコとしての機能を請け負っていた。それが家族という単位で行う行為(食事、セックス、介護、育児などなど)の変化や家族(家に住む人々)の生活スタイルの変化などから住宅の建物としての機能や社会との関わり方などを考え直すべきではないのかというものなのですが、論旨そのものより、彼女はかなり気が強いらしく、何個かの対談で文章でわかるくらい、ほとんど喧嘩腰の論調になっている。対談集は何個か読んだことあるけども、ここまで喧嘩腰なのはなかなか見れない。